- 保育士ってブラックって聞くけど、本当なの?
- 保育士のブラック事情を詳しく知りたい
- 自分の園がブラックだったらどうしたらいい?
世間的に「保育士はブラックだ」という印象を持たれがち。それは低収入やサービス残業の慢性化など、労働環境に問題があるのが原因です。
働き方改革や処遇改善により働きやすい保育園は増えてきたものの、意識の低い園はいまも変わらないまま。休憩なしや持ち帰り仕事が当たり前になっている職場はまだまだ多いです。
そこで今回は「保育士がブラックと言われる原因」について解説し、ブラック園を見分けるチェックリストを紹介します。ホワイト園で働きたい人は、ぜひ参考にしてください。
保育士がブラックと言われる原因
では早速、保育士がブラックと言わられる原因を解説します。
- 仕事量に対して給料が安い
- 残業が多く労働時間が長い
- 自由に有給休暇が取得できない
- 園長や経営者が独裁的
順番に詳しくみていきましょう。
原因①仕事量に対して給料が安い
まず保育士がブラックと言われるのは、仕事量に対して給料が見合っていないのが原因。
保育士は以下の業務を行いつつ、子どもの命を守る責任の重い仕事をしています。
それなのに保育士の手取りは、平均20万円に満ちません。地域によっては手取りが15万円を下回るところも。
「こんなに頑張ってるのに給料これだけ?」と不満の声がでるのも無理はありません。
原因②残業が多く労働時間が長い
次の原因は、残業の多さや労働時間の長さにあります。
そもそも、勤務時間内に保育士の業務が終わらない要因は以下のとおり。
- 保育士不足で一人あたりの負担が大きい
- 基本的に子どもと一緒なので他の仕事ができない
余裕をもって人員を確保し、意識的に事務作業の時間を作っていかないと、定時で仕事を片付けるのは難しいでしょう。
残業をしたとしても残業代が出ない園が多く、その点もブラックだと言えます。
原因③自由に有給休暇が取得できない
また、有給休暇が自由に取得しづらい面も、保育士がブラックと言われる原因の一つ。
厚生労働省の義務付けにより、年10日以上の有給休暇が付与される労働者は、年に5日必ず有給を取得する決まりがあります。取得日は労働者が自由に決めて問題ありません。
しかし、休暇を取りたいと申し出ると「忙しいからその日は無理」「人数が足りないから別の日にして」と軽くあしらわれる保育士も多いです。
労働者の休みの権利を園側がコントロールしているなら、ブラックな要素があると言えるでしょう。
原因④園長や経営者が独裁的
最後は園長や経営者など、施設のトップが独裁的である場合。
そのようなタイプの人間は、自分が正しいと思っているので部下の話は否定しがち。「こんな保育がしてみたい」「労働環境を良くするためにこんな取り組みをしたらどうだろう」など、自分の意見を伝えたとしても真剣に取り扱ってくれないケースが多いです。
トップがやりたい放題に動くので、その下で働く者はブラックな職場だと感じるでしょう。
ブラック園を見分けるチェックリスト
これから保育士を目指す人、またはこの先転職を検討している人は、ブラック園を見分ける力が必要です。良く考えずに職場を選んだら、労働環境の悪い保育園に入ってしまう可能性も。
そこで、ブラック園の見分け方を求人票編と見学・面接編に分けて解説します。以下はチェックリストとして使えるので、ぜひ活用してください。
求人票編 | 見学・面接編 |
---|---|
〼給料の表記に怪しい点はないか 〼魅力的な条件に証拠はあるか | 〼常に求人が出てないか〼職場の雰囲気や保育観が自分に合っているか 〼保育士の人数に余裕はあるか 〼保育室の環境や衛生面に問題はないか | 〼勤怠の記録を取っているか
求人票編①常に求人が出てないか
まず常に求人が出ている園は、ブラック園の可能性が高いので要注意。
園に何かしらの問題があり、人員が確保できない状態が続いてるのかもしれません。
定期的に求人票をチェックしましょう。
ずっと募集をかけている園は、怪しいですね!
求人票編②給料の表記に怪しい点はないか
次に、給料の表記が曖昧だったり、簡潔すぎたりする求人票は鵜呑みにしないほうが良いです。
例えば、以下の記載内容には気をつけましょう。
- 給料の内訳を公表していない
- 月収年収例があまりにも高すぎる
求人票に提示されている給与は、残業代や自分には関係ない手当金が含まれている可能性が。このようなトリックに引っかからないためにも、内訳を知るのは大切です。
また、月収例や年収例が高い求人を見かけますが、それは「例え」であって「実績」ではありません。曖昧な表現とも取れるので注意が必要です。
給料が高めの園は実際に増えてきていますが、「この情報、本当かな?」という視点はもつようにしましょう!
求人票編③魅力的な条件に証拠はあるか
最後の見分け方は、求人票に記載されている魅力的な条件に証拠があるかどうかです。聞こえはよくても、証拠がなければ信頼できません。
例えば、以下のような条件は簡単に信じないほうがいいです。
- 残業少なめ
- 休みが多い
- アットホームな保育園
ただ「残業少なめ」「休みが多い」とだけ書かれている求人は、基準が何もわからないので信憑性に欠けます。
また「アットホーム」の感じ方は人それぞれ。働くすべての人が、人間関係に満足しているとは限りません。
惹かれるワードこそ、注意が必要。明確な数字や実績を載せている求人は、信頼度は高めですね!
見学・面接編①勤怠の記録を取っているか
「見学・面接編」最初のチェックポイントは、勤怠の記録が取られているかどうか。
そもそも、保育士の勤怠管理はタイムカードがいいです!理由は以下の通り。
- 保育士は残業する機会が多く、正確な記録が必要だから
- シフトが細分化されている園が多く、出勤・退勤時間がバラバラだから
求人園に行ったら、勤怠の管理方法は必ず確認するようにしてください。
ぱっと見でわからないようであれば、どうやって管理しているのか直接聞いてみても良いでしょう!
見学・面接編②職場の雰囲気や保育観が自分に合っているか
次に、園長や職員の様子や会話から、職場の雰囲気や保育観を読み取りましょう。人間関係や保育方針が自分に合っていない園だと、入社後に苦労するかもしれません。
注目すべきは、例えば以下のようなポイントです。
- ピリついたり、ギクシャクした雰囲気はないか
- 職員間のやりとりや言葉遣いで気になる点はないか
- 子どもへの関わり方で冷たい感じはないか
- 園長の考え方・保育観に不審点はないか
面接での会話や実際に働く保育士の様子を見聞きして、できる限り情報を集めてみてください。
「あ、この園長の言葉遣い苦手だな」「先輩保育士の態度がでかいな」などの直感を大切にするのも良いでしょう。
見学・面接編③保育士の人数に余裕はあるか
また、保育士の人数に余裕があるかどうかも、大事なチェックポイント。最低数で保育を回している園では、一人当たりの仕事の負担が大きくなるので休憩なしや残業が増える傾向があります。
- 新人に一人で担任を持たせている
- 休憩を回せる人員が確保されていない
- 産休や育休に入っている職員の埋め合わせができていない
例えば、「新人はどのクラスに入るのが多いですか?」「休憩はどのように回しているんですか?」などと質問して、情報を集めると良いでしょう。
保育士の人数によって働きやすさが変わってくるので、ぜひチェックしてみてください!
見学・面接編④保育室の環境や衛生面に問題はないか
チェックすべき最後のポイントは、保育室の環境や衛生面です。
- おもちゃが十分か
- おもちゃが古すぎないか
- おもちゃが汚れていないか
- 水回りが汚くないか
- 仕事の道具は整理整頓できているか
- 床にゴミや食べかすが落ちていないか
子どもが生活する場所をしっかり管理できない園は、保育の問題を抱えているケースが少なくありません。また荷物が散乱していたり、水回りが汚かったりする園は衛生面に無頓着、または手が回らないほど忙しいという可能性があります。
これらの問題は働く上で大きなストレスにつながるので、よく確認しておきましょう!
保育士がブラックだと感じたら転職するのもあり!
自分の保育園、残業多いし給料も低い。もしかしたらブラック保育園かも・・・
あなたがいまの保育園に不満や不信感があるのなら、転職するのも一つの手です。
環境が整った園に行けば、以下のような条件が手に入るかもしれません。
- 今より給料アップ
- 今より残業少なめ
- 今より楽しい
働きやすさを大切にしている保育園が最近は増えてきたので、転職を機にブラック園から抜け出す可能性も大いにあるはず。
なお、転職するなら転職サイトの利用がおすすめ。担当者がついて、転職活動をフルサポートしてくれます。
- 利用者に合う求人をピックアップ
- 面接対策
- 面接日の調整
- 履歴書作成のアドバイス
- 給与などの条件交渉
- 入社後のフォロー
担当スタッフは保育に精通した人たちなので、保育士のブラック事情にも詳しいです。
つまり「前の職場はここが合わなかった」と正直に伝えてもOK!
同じ苦労をしないように、あなたにぴったりの求人を紹介してくれるでしょう。どのサイトも登録は無料なので、まずは気軽に相談してみてください。
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まとめ:保育士はブラックすぎる環境から逃げるべき
というわけで、保育士がブラックだと言われる原因は給料の低さや労働時間の長さにあります。
昔は保育士の仕事は社会的に軽視されていました。子育ては家でするものとされ、保育園に子どもを預けるのは良くないと言われていたから。
やっと保育士の役割や専門性が世間に認知され始め、働く環境が少しずつ見直されてきています。
とはいえ、まだまだ改善が進んでない園も多いので、ブラック園を見分ける力が必要。
求人票編 | 見学・面接編 |
---|---|
〼給料の表記に怪しい点はないか 〼魅力的な条件に証拠はあるか | 〼常に求人が出てないか〼職場の雰囲気や保育観が自分に合っているか 〼保育士の人数に余裕はあるか 〼保育室の環境や衛生面に問題はないか | 〼勤怠の記録を取っているか
過酷な環境で働き続けると、体を壊す可能性もあります。そのため、あまりにもブラックな職場であれば離れるべき。
転職が不安だという人は、転職活動のフルサポートや希望条件に合った求人を紹介してくれる転職サイトをぜひ利用してみてください。